2025年04月23日
2025年04月23日 18:50更新
上越市在住の70代女性が特殊詐欺被害にあい、現金1億2930万円をだまし取られたことが23日(水)までにわかりました。警察は特殊詐欺事件として捜査を進めています。
警察によりますと今年1月28日昼頃、女性の自宅の固定電話に「今後、この電話は使用できなくなります」などと自動音声案内による電話がかかってきました。女性が案内された電話番号を押すと上野警察署の刑事を名乗る男らにつながり「何か隠していることはないか」、「上野銀行であなた名義の口座を買ったと言っている者がいる」、「あなたは巻き込まれただけかもしれないが、証拠があるのであなたは重要参考人になります」などと言われました。
女性は上野警察署に行くと伝えましたが、刑事を名乗る男は「これは特殊な事件で、警察や銀行員、いろんな人が関係している。さらに極秘で内密に捜査が行われている。担当している人以外知らない事件なので上野署に行っても誰もわからない」などと言い、メッセージアプリのインストールと、そのアプリを使用した定時連絡を指示されました。
その後、検察官を名乗る男から女性の自宅に電話があり「事件が解決するまでの間、あなたの全財産の口座が凍結されることが決まりました」、「事前調査というものがあります」、「お金を仮装通貨にすると、番号が付いて、あなたのお金が犯罪に関与しているかを判断する。番号をひとつひとつ調べて何もなかったらあなたのところに戻します」などと言われました。女性は相手の指示に従い、2月25日から3月17日までの間、22回にわたって合計1億2930万円をインターネットバンキングの指定された口座に送金したということです。
その後、刑事から再び電話があり、女性のお金が犯罪に使われたお金ではなかったことを告げられました。しかし検察官を名乗る男から「預けたお金を返還してほしいのであれば、保釈金として事前調査と同じ金額を払ってください」などと言われたため、家族に相談し、だまされたことに気付き警察に通報しました。
今回の被害額1億2930万円は、特殊詐欺として去年、今年の2年間で県内では最大の被害額です。また、オレオレ詐欺の被害額としては平成23年以降県内最大の被害額ということです。
警察では、特殊詐欺では国際電話が使われることが多いことから、国際電話からの着信を受けないためのサービスやスマホのアプリなどを利用して、被害を防いでほしいと注意を呼びかけています。
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