2025年7月12日
2025年7月11日 16:05更新
草刈り中に「青色の珍しいカエルを見つけた」と上越妙高タウン情報に投稿がありました。いったいどんなカエルなのでしょうか…?
これが投稿のあったカエルの写真です。一見、よく見られる普通のアマガエルのように見えますが、よく見ると青白い色をしています。
情報提供してくれたのは、妙高市西乙吉在住の長谷川賢一さん(75)です。1週間ほど前、田んぼの草刈り中に発見したということです。「これは珍しいのではないか・・・?」と捕獲し、自宅で飼育しているということです。
カエルやイモリなど両生類に詳しい、妙高高原ビジターセンターのスタッフ 佐藤直樹さんに同定を依頼すると、このカエルはヒガシニホンアマガエルの珍しいブルー個体だということです。
佐藤さんによりますと田んぼなどで普通に見られる二ホンアマガエルは今年2月、愛知教育大学などの研究によって、福井県、京都府、大阪府、奈良県、和歌山県、三重県を結ぶラインを境界に東西2種類にわけられることが判明しました。西日本産はこれまで通り種名は二ホンアマガエルで、東日本産は新種としてヒガシニホンアマガエルと命名されました。
通常、緑色の個体は虹色細胞が青色付近の波長の光を外に返し、途中で黄色細胞の黄色い色素を通過するため、両色が混ざって緑色に発現します。一方この個体は、黄色素の欠損、または極度に色素が凝縮すると黄色のフィルターがなくなり、皮膚の色が反射光の青色になったということです。青色の個体は一世代限りで子孫に遺伝しないとされ、その観点からも珍しいということです。飼育の仕方、栄養状態によって緑色が復活する場合もあり、その場合はやや蛍光グリーンのような色合いになるそうです。
ヒガシニホンアマガエル アルビノ個体
写真提供:佐藤直樹さん
ちなみに、色素の欠乏したアルビノのカエルの場合は、体がクリーム色かやや黄色味のある色で、目が真っ赤(ブドウ色)になるということです。
長谷川さんは「しばらくは飼育して観察したい」と話しています。
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