2025年05月22日 15:20更新
字幕や手話、音声ガイドを取り入れ、障がいがある人でも楽しめるよう工夫された新しい演劇が、来月1日(日)に県内で初めて上越文化会館で公演されることになりました。劇団員の西垣耕造さんに見どころを聞きました。
バリアフリー演劇は、障害がある人でも楽しんでもらおうと工夫されています。具体的には手話の通訳が舞台に上がり、登場人物の近くでセリフや音楽などを表現するほか、舞台の背景に役者のセリフに合わせた字幕が表示されます。
また、登場人物の動きや表情などを伝える音声ガイドが会場全体に流れます。
演じるのは、東京都を拠点にしながら全国の特別支援学校や文化施設などで活動する「東京演劇集団 風」です。
東京演劇集団 風 西垣耕造さん
「叫んでいたら手話も叫ぶように。手話にも生命が宿っている。演劇には見ている側の感情がある。一体化できるよう、音声ガイド、手話も一緒に共感できるようなものでありたい」
演目は「Touch~孤独から愛へ」です。孤児院の兄弟が孤児院育ちのギャングと出会い、愛情に触れながら兄弟が成長していく物語です。
東京演劇集団 風 西垣耕造さん
「作品には一切、携帯やパソコンの通信機器が出てこない。触れることだけがコミュニケーション。触れることが若者や子ども、お母さんたちにとってコミュニケーションの一歩だと再認識できる作品」
上越文化会館では障がいのあるなしに関わらず、芸術を楽しむ取り組みを進めています。上越文化会館の栗岡秀明 館長は「上演中でもトイレに自由に行ってもらって構わない。子育て中の人も子どもと一緒に来て、みんなで楽しんでもらいたい」と話しています。
上越文化会館 栗岡 秀明 館長
「市民とこれからの文化や芸術に対する考え方や生き方など見直したり、積極的になりながら一緒に育てていけたら」
東京演劇集団 風 ホームページ
公演は来月1日(日)午後2時から、上越文化会館で行なわれます。チケットは一般が3000円、障がいある人や介助する人などは半額です。詳しくは上越文化会館のホームページをご覧ください。
© Copyright (C) 2025 上越妙高タウン情報 All rights reserved.