2025年7月11日
2025年7月11日 10:21更新
上越市三和区で今年の春に誕生した国の特別天然記念物コウノトリのヒナ1羽に個体を識別するための足環を取り付ける作業が9日(水)行われました。上越市ではこれまで吉川区で2度、繁殖が確認されていて今回で3例目になります。
上越市三和区でふ化したコウノトリのヒナです。市によりますと、今年3月中旬、つがいが電柱に巣を作る様子が確認されました。その後、4月下旬に抱卵が確認され、5月下旬にヒナ1羽が誕生しました。
9日(水)住民が見守るなか、個体を識別するための足環をヒナに取り付ける作業が行われました。
はじめに東北電力ネットワークの職員と兵庫県立コウノトリの郷公園の獣医などが高所作業車で高さおよそ10メートルの電柱の上にある巣まで上がり、慎重にヒナを布で包み地上に降ろしました。
続いて両足に個体を識別するためのアルミ合金製の足環を取り付けました。
成長を記録するためヒナの体重や全長などを計測し、羽毛を採取したほか、血液検査を行い、ヒナは30分ほどで巣へ戻されました。
地元の人
「コウノトリの幸せをあやかりたいと思って写真を撮った。三和区で繁殖するのは初めてで成長が楽しみだった。コウノトリが来てくれて、本当にうれしい。来年も来てもらいたい」
上越市吉川区では去年、県内で初めてコウノトリが繁殖しました。吉川区では今年も繁殖が確認されていて今回の三和区と合わせると3例目になります。
兵庫県立コウノトリの郷公園 松本令以 主任研究員
「平均的にコウノトリのヒナの今時期の体重は3~4キロ。3.3キロぐらいだったので標準的な範囲だと思う。見た感じの健康状態は特に異常はないと思う。この地域は見渡す限り田んぼなのでどこでもエサがとれそうな環境が多くある。今後どこで巣作りが始まってもおかしくないと思う」
コウノトリの郷公園の職員によりますと、ヒナは早ければ3週間ほどで巣立つということです。上越市教育委員会ではコウノトリの観察や撮影をするときは、巣から150メートル以上離れるなど注意するよう呼びかけています。
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