2025年12月4日
2025年12月6日 4:00更新
地元に愛されるグルメの数々を、店主、生産者、料理人などの“食の担い手”たちがリレー形式で紹介する「上越妙高うんまいもんリレー」。ひとつの料理、食材をきっかけに、次の人へバトンが渡され、地域の食文化を深掘りしていきます。見るだけでお腹が鳴る、思わず足を運びたくなる、知られざる「地元のうんまいもん」が続々登場します。
三和牛乳(上越市三和区大2042)
「牛乳」をキーワードに、前回のmanmaru terrasceさんから紹介してもらったのは上越市三和区の小さな牛乳やさん「三和牛乳」です。
昭和22年創業の三和牛乳。現在は二代目の梨本一郎さんと妻の厚子さんが二人三脚で3頭の乳牛を飼育しています。搾乳から生乳の殺菌、瓶詰、販売までを一貫して行っているのは県内ではここだけです。
梨本一郎さん
「生産者の顔が見えることで、お客さんから安心していただいて提供できるのが一番だと思います。牛の体調管理を一番に重視していますし、頭数は少ないけど、1頭1頭丁寧に時間をかけて世話ができる。牛舎の大きさなどいろいろあるが、すべては牛にストレスを与えず、良質なミルクが出るようにしています。牛はここに24時間365日いるけど、掃除をしっかりして、きれいなところで過ごしてもらえるように心がけています」
さんわ牛乳 180ml 85円(税別)
搾乳は毎日、朝と夕方の二回行われています。生き物相手の作業のため、ほぼ休みがありません。
梨本一郎さん
「毎日コツコツやってきた。『おいしい』と言われるのが一番ありがたいですね。休みはあまりないけど、お客さんが喜んで笑顔を見られるのが一番楽しいですね」
配達も梨本さんたちが行っています。三和区内やお隣の頸城区など、二手に分かれて200軒のお宅を回ります。とにかく、走る、走る、走る。 とても60代後半とは思えないフットワークの軽さです。瓶を回収して保冷剤を手際よく交換します。
長年愛飲しているお客さん
「60年くらい前から飲んでいる。(味が)濃いね。子どもの頃からずっと飲んでいるから、その日に飲まないと寂しく感じる」
「やっぱり味が違う。スーパーで売っている牛乳とは違いますね。飲み比べれば、すぐに分かる」
「うちでは30年取っている。常温で飲むとうまさがわかる。常温で飲むと甘みや香りが引き立つ」
品質、風味ともに高い評価を得ている三和牛乳。その評判が広がり、現在はおよそ20の企業や事業所が、店の商品に三和牛乳を使用しています。
その中のひとつ、上越市頸城区にある「ごパン屋カフェ COME&CO.」におじゃましました。
代表 太田和枝さん
「味が全然違う。カフェラテやカスタードクリームに使うと、生クリームを入れている感じになる。ピザも作っていて、レシピだと『生クリーム』と書いてあるが、三和牛乳で十分。ずっと使い続けたいですね。牛さんには頑張ってもらわないとと思っています」
実は梨本さん、試作に使う牛乳のお金はもらわないといいます。
梨本一郎さん
「(牛乳の味に)絶対的に自信があります。皆さんから『作ったときのできあがりが全然違う』と言ってくれるので自信を持って出せる。だから『お金はいらないから作ってみてよ。もしよかったら使ってください』とやっています」
こだわりの牛乳が、スイーツや料理という形でもみんなを笑顔にしているんですね。
梨本さんが紹介する次のうんまいもんのキーワードは「ジェラートとソフトクリーム」です。次はどんなうんまいもんが登場するのでしょうか?
※ご覧の記事は、JCVの地域情報番組「Jump」のコーナーで2025年11月27日に放送した内容です。
三和牛乳
■住所:上越市三和区大2042
■電話:TEL025-532-2481
■販売時間:7:00~19:00
※来店は事前に連絡が必要
■定休日:不定休
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