2025年05月18日
2025年05月19日 16:17更新
国の特別天然記念物コウノトリのヒナ3羽が4月上旬に上越市吉川区で誕生し、個体を識別するための足環が16日(金)に取り付けられました。ヒナは順調に育っていて今後、早ければ3週間ほどで巣立つとみられています。
去年、県内で初めて上越市吉川区で繁殖に成功した国の特別天然記念物コウノトリのつがいが、今年も4月3日に同じ場所で産卵し、ふ化したことがわかりました。ヒナは全部で3羽です。
この日は個体を識別するため、ヒナに足環を取り付ける作業が行われました。
巣は高さおよそ10メートルある電柱の上にあります。はじめに東北電力ネットワークの職員などが高所作業車で巣がある場所まで上がり、兵庫県立コウノトリの郷公園の獣医がヒナを地上に降ろしました。
続いて両足にアルミ合金製の足環が取り付けられました。
この後、成長を記録するためヒナの体重や体長の計測、羽毛の採取や血液検査が行われ、ヒナは1時間ほどで巣へ戻されました。
兵庫県立コウノトリの郷公園 吉沢 拓祥 主任飼育員
「3羽ともしっかり成長している。基本的にコウノトリは毎年同じような場所で巣を作る。同じペア。今いる2羽の親鳥はあの場所を気に入っている。1番はエサが豊富にある環境が好まれている。」
コウノトリの郷公園の職員によりますとヒナは、早ければ3 週間ほどで巣立つということです。
コウノトリを観察している吉川区の市議会議員、橋爪法一さんは、「2年連続の繁殖はコウノトリにとって吉川が住みよい場所だと思ってもらえたのではないか」と繁殖地として定着することに期待していました。
橋爪法一さん
「無事に成長してくれてうれしい。今年は1月から交尾を始めて抱卵状態になってから天気が悪かった。風は吹くし雨は降るし、雪まで降ってどうなるか心配だった」
上越市教育委員会ではコウノトリの観察や撮影をするときは、驚かせないよう巣から150メートル以上離れるなど注意するよう呼びかけています。
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