2025年7月16日
2025年7月16日 18:15更新
雨の降る日が少ない影響で、上越市の市街地などに水を供給している正善寺ダムの貯水率が、20パーセント台に落ち込んでいます。今後もまとまった雨が見込まれないことから、市では15日(火)、普段よりも40パーセント以上節水するよう市民に協力を呼びかけました。節水の呼びかけは1994年以来、31年ぶりです。
正善寺ダムの貯水率は16日(水)午後1時30分現在、25%ほどです。上越市ガス水道局によりますと、例年この時期は80パーセント台まであるため、大幅に減っています。
主な要因は2つあります。1つは雨の日が少ないこと。もう1つは、水が市内最大の浄水場、「城山浄水場」からほとんど送れていないためです。 例年、市街地などへの水は春から梅雨の時期にかけ、主に城山浄水場から送られています。城山浄水場は後谷ダムから県が運営する水力発電所を通して水の供給を受けていました。しかし今年4月に後谷ダムと発電所を結ぶ管が断ち切れてしまい、城山浄水場は水の供給を受けられなくなったため運転を停止していました。
このため市では、正善寺ダムを水源とする正善寺浄水場の配水量を増やすとともに、地下水を水源とするほかの浄水場2か所を運転させました。
また6月から城山浄水場の運転を再開し、近くの沢の水を送れるようにするなど対応してきました。しかし今後もまとまった雨が見込まれないことから、市では15日に節水するよう市民に協力を呼びかけました。
節水の呼びかけは1994年以来、31年ぶりです。対象地域は、高田、直江津など合併前上越市が中心です。また三和区の全域、板倉区や清里区の一部、妙高市の広島3丁目も含まれていて、対象は4万6500戸、10万8000人で、市が水を送っている半分ほどを占めています。事業所にも協力を呼びかける一方で、医療機関や福祉施設は除きます。
市によりますと1世帯あたり1日に使う水の量はおよそ500リットルで、風呂の残り湯を洗濯に利用したり、シャワーをこまめに止めたりして、ふだんよりも40%以上、200リットルほど減らしてほしいとしています。
上越市ガス水道局 尾地宣彦 参事
「水道水をこまめに(止めて)使う、コップを使う。洗濯をまとめる、洗車を減らすなどできる範囲でお願いしたい」
節水を呼びかける一方で、この時期は水分補給などをして熱中症を防ぐよう呼びかけています。
31年ぶりの節水を、まちの人はどう受け止めたでしょうか。
「節水要請を知らなかった。来週の天気予報を見たけれど晴れ続きでどうしよう。風呂をやめてシャワーにする。洗濯は風呂の残り水を使う」
「雨が少ない。全然降らない。植木が大変」
「暑いので庭でプール 遊びたいが…。雨も全然降っていないので、協力しないと水がなくなると思った。危機感は覚えた」
「新聞に風呂1杯分ぐらいの節水と書いてあった。できるんじゃないかな。庭の水まきをしないで済ませる。風呂の湯も1日おきにしたり。節水を心がける」
「トイレの水に風呂の水を使ったり、なるべく水を使わないようにしたい」
「上越市全体でやらないと。自分だけだだと一握りでしかない」
市では県と協力しながら、後谷ダムの水を城山浄水場に送る方法を検討しています。
© Copyright (C) 2025 上越妙高タウン情報 All rights reserved.