2026年9月21日 4:00更新
妙高山の北地獄谷の源泉から温泉を引く赤倉温泉が今年、開湯210年を迎えました。長い歴史を支えてきたのが、源泉を守り続ける「湯守」の存在です。
「湯守」と呼ばれる4人の管理人は、5月中旬から11月中旬にかけて、週5日のペースで山に入り、標高約1400メートルから1560メートルにある15か所の源泉を点検しています。
このほか、温泉を引いている引湯路と呼ばれるパイプの点検口を確認し、土砂崩れなどによる破損がないか点検します。何度も現場を見て回りながら、温泉が止まることのないよう温泉街を支えています。
湯守 小熊敏哉 主任
「温泉で観光してますので、温泉が止まることで被害が出る。常に365日湯を流し続けるのが一番の仕事」
4人は月に一度、赤倉温泉組合の役員と一緒に源泉の測量を行います。8月20日は、朝から源泉管理小屋を拠点に、総勢15人ほどで山に入り、およそ1時間半にわたって温度を測ったり、湯量を確認したりしました。
赤倉温泉のお湯は、15か所の源泉が集まったもので、硫酸塩泉、炭酸水素塩泉、硫黄泉の3つの泉質をあわせ持っています。
称名滝の下にある「滝下」、沢沿いにある「カニ沢」、一番標高の高い場所にある「新湯」など、源泉ごとに泉質や温度、湯量が異なります。湯守たちは、それぞれの源泉で温度を測り、ポリバケツにお湯がたまる時間から湯量を算出して、去年のデータと比較しながら異常がないか確認しています。
この日、源泉が合流する「集合ます」の温度は51.3度でした。ここから6キロほど下った温泉街の浴槽が満たされるころには、42度前後の適温になります。
小熊敏哉 主任
「若干雨が少なく、湯量が減っているが。総体的にみると赤倉に流しているお湯は、それほど変化がないのでいいほうだと思う」
湯守は昔から赤倉温泉の人たちが担ってきました。しかし、人口減少などを背景に一昨年初めて広く募集をかけました。すると、神奈川県から妙高市に移住した軽澤孝佑さんが、新たにメンバーに加わりました。
軽澤孝佑さん
「誰かの役に立っていると思うと、やりがいを感じる。ケガなくいい湯を流し続けられる湯守になりたい」
湯守としておよそ10年活動する最年少の33歳、吉田巧さんも、手際よく測量を行っていました。
吉田巧さん
「赤倉温泉は温泉がありきなので、無くなると商売にならない。守っていく」
赤倉温泉組合 中嶋正文 組合長
「赤倉の宝である温泉。湯守の皆さんがしっかり守ってくれている。赤倉温泉としても安心している」
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