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円形建築物「春秋会館」 歴史的価値を探るシンポジウム

円形建築物「春秋会館」 歴史的価値を探るシンポジウム

上越市の高田城址公園の近くにある円形の建築物「春秋会館」。市では来年度以降に解体工事を行う予定ですが、その歴史や価値について理解を深めてもらおうと、3日(木)にシンポジウムが開かれました。

上越市本城町、高田城址公園の東側に建つ円形の建築物「春秋会館」です。昭和39年に県の「高田保健所」として建設され、その後市役所の分館として利用されてきました。

しかし、建物内部にアスベストが含まれていることが判明し平成17年に閉館。市は今年度、解体に向けた事前調査を行い、来年度以降に解体工事を行う予定です。

こうした計画が進むなか、「春秋会館」の歴史的な価値について解体される前に理解を深めてもらおうと、市民有志によるシンポジウムが上越市市民プラザで開かれました。

講師を務めたのは長岡造形大学 造形学部長の津村泰範准教授です。

津村准教授は、昭和25年以降に全国100棟以上の円形建築を手がけた建築家・坂本鹿名夫を紹介しました。

円形建築の多くは小学校として建てられました。その背景には、機能性や経済性を重視した考えがあるということです。

長岡造形大学  津村泰範 准教授
「円形は外壁の長さを一番短くでき、建設材料も少なく済む。また中心に階段や共用部を置けば、動線も短くできる。かっこいいからというわけではなく、徹底的に合理的に考えたら円になった」

一方「春秋会館」については、設計者や円形にした経緯がいまも明らかになっていません。津村准教授は、解体する前にその社会的な価値をさまざまな角度で調べることが重要とし、次のように述べました。

津村泰範  准教授
「専門家だけではわからないのが建物を使った人の記憶。これは設計図にも書かれていないし、役所の文書にも残らない。今後なにか1つ始めるなら、ぜひ市民への聞き取り調査をやってほしい。記憶を集めていくと、春秋会館が『単に使われていない建物』から『たくさんの人の記憶を持った建物』に変わる」

受講者
「春秋会館がどんな建物か気になっていた。円形建築がどういった経緯で作られたのか、その後の活用方法とか、いろいろなことを学べていい経験になった」

「ずっと見ていたので、春秋会館に珍しい感覚がなかった。戦後の復興などが交わってくると思わず、新しい知識をたくわえることができた。完成したときにどんなことを思ったか、また使っていたときの感想を、ご存命の方にぜひ聞いてみたい」

津村泰範准教授
「ぜひみなさんに関心を持ってもらい建物の思い出を共有してもらえれば、建物が将来どうなろうが思い出は残る。ぜひ集まって思い出を語ることを、やってもらえたらうれしい」

シンポジウムを企画したCROSS ARTS PROJECTでは、9月23日(水・祝)に春秋会館をライトアップするイベントを行います。

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